生分解性プラスチックのボトル

スーパーで、ちょっと面白いものを見つけました。生分解性プラスチックのボトルに入った水です。ボトルはPETではなくポリ乳酸でできていて、コンポストに入れておくと80日で分解されるそうです。これまでスーパーではPETボトルしか見たことがなかったので、こういう素材を使っている会社もあるのだなと驚きました。

また今年から、スーパーのレジ袋も全て生分解性プラスチック製を使うよう、法律で定められました。このレジ袋は主にデンプンから作られています。独特の匂いがしてあまり好きではありませんが、野菜を買う時は重さを計るためにこれに入れなければなりません。また、重いものを入れるとすぐに伸びたり破れたりしてしまい、やや使いづらいです。でも、特に大きな不満もなく社会に受け入れられているようです。

今年の6月には、生分解性プラスチックの製造工場がボローニャ近郊に設立されました。年間1000tの製造が可能とのことで、生分解性プラスチックの普及がさらに進む可能性があります(プレスリリース)。

もちろん、まだまだ普及には問題があります。ボトルやレジ袋を効率的に分解させるには生ごみとして捨てる必要があり、捨て方も表示されているのですが、実際はプラスチックごみや普通ごみとして捨てられていることが多いようです。とくにボトルは生分解性であることが余り知られていなさそうなので、生ごみとして出しても回収されないかもしれません。社会全体が変わるのには時間がかかりそうです。ただ、道端にポイ捨てされる袋やボトルも多いので、それらが自然に分解されて無くなっていくのは良いことかもしれません。

【追記】
実際のところ、レジ袋を生分解性プラスチックに変更した件についてはイタリアでも賛否が分かれているようです。上述の使い勝手に加えて袋が有料(1枚0.05ユーロ)なことと、袋の製造が1社に独占されていて、その会社の社長が(当時の)首相の友人でありなにやら疑惑を呼んでいることが背景にあるようです。

Il giapponese

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